aronwan77’s diary

金魚と熱帯魚の飼育、高齢者介護

母が一時帰宅

母が8カ月ぶりに、自宅に帰ってきた。外泊ではなく一時帰宅だ。13時半から15時半までの2時間だが、久しぶりに居間のテレビの前に座った。念願の帰宅が叶ったと、とても嬉しそうだ。以前、在宅時代には「ここは何処?」と何度も尋ねていた時期もあったのに、今は新装の水槽に目をみはり、自分の部屋を覗きこんでは「懐かしい」と連呼している。母は、やはり記憶がかなり甦ってきている。家人もそう言う。1時間もすると、涙声になった。「帰るのが嫌だ。死んだ方がましだ。お願いだから、ここに置いてくれ」と拝む。「何回も一時帰宅が問題なくできたら、帰れるよ」とこちらは、その場凌ぎのことを言う。

いっそ、在宅に戻したいという気持ちもある。しかし、こんな状態は常時ではない。妄想、譫妄、暴言、徘徊、自殺企図、日内でも負の側面が現れるのだ。こんな精神症状が8年は続いている。認知症の本体、記憶の障害はあまり進まない。むしろ良くなったりもしている。これも認知症なんです、と医師は言うが納得が行かない自分がいる。もし、精神病なら素人の介護は認知症のそれよりも難しいものになる。実際、そんな症状が何年もあり、家族が眠れない日々が続いたのだ。もし、家人がいなければ、私は母と同居し続け介護地獄に堕ちたかもしれない。母に同情しながらも、心の中で首を何度も振る。そんな2時間だった。