aronwan77’s diary

金魚と熱帯魚の飼育、高齢者介護

家族にだけ暴言をはく母

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一昨日、母は特養職員と面接したのだが、今日こう言うのだ。「あの人は若くて頼りない。知識がないのでただニカニカ笑っているだけ。年寄り相手にはもっと威厳のあるしっかりした人がよい。私の目は誤魔化せないよ」

確かに特養職員は若く始終優しい笑みを浮かべている男性だった。頼りないといえばそうかもしれない。しかしだ。一昨日のことをしっかり覚えているという、この事実。こんな事が最近際立つ。本人は「認知症になったら寂しくなくて悲しまなくて、さぞ楽だろう」とも言う。

今日は特に死ぬ死ぬと言ってばかりだった。とうとう「あんたは親を騙してこんな所に閉じ込めた。恨んで死んでやる」と毒づいた。看護師に話を聞くと、普段は全くそういう事は言わないし態度も普通だと言う。しょうがなく医師に会った。医師も異口同音。「そんな言動があったら、ここからは退所してもらいますからね。ここは病気の人がいる所ではないのですから」と冷たく言い放った。

結局、認知症病院に居た時と同じなのだ。家族が来るとおかしくなる。医師に「あんまり来ない方がいいのでしょうか」と聞くと、「逆です。毎日でも来て下さい」と。やはり演技性があるのだろうか。普通の反応なのか、こんなことでいつも躓いてしまう。

 

家族にだけ粗暴に振る舞う、とは。一般的な見解はーー。

認知症の中核症状は前頭葉機能の低下による、判断力の低下と感情のコントロールができなくなることだ。短期記憶障害が主訴だと言わんばかりだが、この場合は健忘症であって認知症ではない。判断力の低下は思考パターンを単純化させる。物盗まれ妄想は、あれこれ思惑を巡らすことができなくなり、これは盗まれたのだと単純化することが要因だ。

ストレスは判断力低下をさらに増大させる。感情のコントロールができなくなると我が儘になる。怒りっぽくもなる。家族等の親しい人に対しては殊更、我が儘になる。

ストレスがないと、BPSD※が起こりにくいのだ。反対に介護者がストレスを与え続けると、介護者を見るだけでストレスを感じるようになるという。

では、介護者=家族=ストレッサ―、ということなのか。
※「認知症患者に頻繁にみられる知覚、思考内容、気分または行動の障害による症状」